2020.09.25
日本最大規模のリーガル・グラフィティのアートプロジェクトがメイキング動画を公開
場を仕掛けるクリエイティブカンパニー株式会社BAKERU(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:小林肇)は、86年の歴史に幕を閉じる東急東横店・JR玉川改札への感謝を込めて開催中の日本最大規模のリーガル・グラフィティを実現したアートプロジェクト「#391045428 (#サンキュートーヨコシブヤ)」のメイキング動画を公開しました。
当社では、今回のようなアートプロジェクトを、街を象徴するランドマークの解体前夜にアートで演出すると共に、不動産解体と若手アーティストの連携で新しい可能性を生み出す解体前の不動産利活用の一つとして考えており、今後も提案・推進していきます。
・「#391045428 (#サンキュートーヨコシブヤ)」メイキング動画(ロングバージョン)
https://bakeru.co.jp/391045428/
・メイキング動画の監督・山本英からのメッセージ
井の頭線とJRをつなぐ玉川改札・東急東横店は、渋谷の中でも特に色々な人がすれ違う場所。それを86年間続けてきたこの場にも、1階と2階と階段と、本当に多彩な表情があります。そこで色々な魅力をもつペインターがそれぞれのやり方で絵を描いていく。編集にあたっては、その“多様さ”と一夜のストーリーを、バランスよくミックスしたいと考えました。すると、現場の熱気におされて本能的に撮ったカットも多かったけれど、そうしたカットが不思議とはまっていきました。あえて言えば、そんなロマンスを映像に感じていただけたら幸いです。
・アートプロジェクト「#391045428 (#サンキュートーヨコシブヤ)」の概要
本プロジェクトには渋谷に熱い想いを抱く若手のアーティスト有志たちが参加し、東急東横店・JR玉川改札へ「最後のさよならアートメッセージ」を日本最大規模のリーガル・グラフィティとして自由に描きました。86年の歴史を持つ公共空間を利用した本取り組みは、この場所への感謝や愛など、前向きなメッセージを伝える企画です。ペインティングやグラフィティを含むアート作品は見る人によって受け取り方が異なりますが、それぞれの絵描きが渋谷への愛着を表現した試みとして、この場限りのアートを楽しむための意向を汲んだプロジェクトとなりました。プロジェクトタイトル #391045428 (#サンキュートーヨコシブヤ)には、ポケベルになぞらえたキーワードを利用しています。
1F〜2Fの階段は“街”や“生命”をテーマにした「時代を見てきた建物に住むオバケたちの絵」として美術家の青山健一さんに担当いただき、2Fは主にシブヤ近郊で活動するグラフィティ・アーティストらに担当いただきました。このほかにも、「普段からこの場を使い、渋谷に思いのある方を巻き込みたい」との企画趣旨を踏まえ、渋谷にゆかりのある一般の方たちも巻き込み、感謝と思い出を描いています。
・街が必要としているストーリーとコミュニティを活かすアートプロジェクト
BAKERUは文化が街をつくり、街が文化をつくるものだと考えています。このように、元来、街とカルチャーは密接に関係しており、ランドマークとアートの結びつきは最も象徴的なものです。そこには公共のギャラリーを利用するアーティストもいれば、グラフィティ・アーティスト、路上で活動するミュージシャンなどプロ、アマチュアも含めて様々なアーティストが活動しています。そのランドマーク施設が、解体前夜に地域の若手アーティストの表現の場として活用されることで、その街のストーリーやコミュニティとの結びつきをより強くできればと考えています。
今回のアートプロジェクトは、ストリートカルチャー色が強い渋谷らしさと、86年の歴史を持つ不動産の魅力を生かすために企画しました。営業終了後に解体を待つランドマークが、地域のアーティストやこの場所に思い入れのある一般の方にも表現の場を提供することで、営業中だけでは見出せなかった不動産の潜在的な可能性を引き出し、新たな価値を創出できたらと考えています。違う街や違う建物であれば、またその「場」に合わせた様々な企画があり得るでしょう。
今後も当社は、「場の仕掛け×クリエイティブの掛け算」という強みを活かして、様々なプロジェクトを提案・推進してまいります。
美術家・青山健一氏のプロフィール
東京都出身、石川県金沢市在住。1995年、画家として活動をはじめる。ギャラリー、廃ビル、ライブハウス、劇場、屋外など様々な空間で作品を発表。絵画を軸にした表現手法は、即興パフォーマンス、イラストレーション、アニメーション、映像、舞台美術など多岐にわたる。97年よりフリージャズ・オーケストラ「渋さ知らズ」に美術、映像メンバーとして参加。そのほか、BEAMS T、geewhizなどアパレルへのイラスト提供、書籍装画、絵本、オリジナルアニメーションや近藤良平やスズキ拓朗らパフォーマーの舞台美術、映像など様々な活動を展開している。
Webサイト| https://aoken.info
映像監督・山本英(あきら)プロフィール
1991年、広島生まれ。東京造形大学で映画を学ぶ。大学卒業後、映像制作会社で働く傍ら広島に住む祖父を撮影した『回転(サイクリング)』がぴあフィルムフェスティバルに入選し、香港で上映される。その後、東京藝術大学大学院映像研究科監督領域に進学し、映画監督の諏訪敦彦、黒沢清に師事する。ポレポレ東中野でも上映された修了制作『小さな声で囁いて』は、マルセイユ国際映画祭に正式出品された。
https://akira-yamamoto.com/